LSI C-86 試食版 でのコンパイルの方法 2002年3月29日 エミュステ 1.はじめに プログラムの変更や拡張を行うためにも、 まずコンパイルができる環境をつくることが必要です。 LSI C-86 試食版 はオンラインで無料で手に入れることができるCコンパイラです。 DOSの実行ファイルを作成することができます。 これの具体的な使用方法は、マニュアル(LSIC86.MAN)にかなり詳しく書かれていますが 初心者には敷居が高いかと思いますので、もっとわかりやすく説明したいと思い、 このテキストを書きました。 2.準備 まずコンパイラを手に入れましょう。 Vectorからダウンロードすることができます。 http://www.vector.co.jp/soft/maker/lsi/se001169.html ダウンロードが完了したら、次の場所で展開します。 C:\LSIC86 次に、"_lcc"というコンフィグレーションファイルを編集して、 コンパイラ、ライブラリ、ヘッダの場所の設定を行います。 具体的には C:\LSIC86\BIN\_LCC をメモ帳などのテキストエディタで開いて、次のように編集します。 (初期設定では各ディレクトリ指定がAドライブになっていますので、Cに変更します。) ------------------------------------------------------------ # LSI C-86 compiler's configuration file -DLSI_C -XC:\LSIC86\BIN -LC:\LSIC86\LIB\S -IC:\LSIC86\INCLUDE -T -O -acdos.obj $LSICOPTS & #Command line argument will be inserted here -lknjlib -ldoslib -v ------------------------------------------------------------ ここまでくれば、コンパイルの環境はほとんど出来上がっています。 あとは、コンパイルをする毎に毎回コマンドを入力するのは面倒なので、 バッチファイルを組むことにしましょう。 テキストエディタで次の内容を書いて、 それをAUTO.BATというファイル名で保存します。(このファイル名は何でもかまいません。) C:\LSIC86\AUTO.BAT ------------------------------------------------------------ @ECHO OFF PATH C:\LSIC86\BIN LCC source.c ------------------------------------------------------------ これで完全にコンパイルの環境は整いました。 3.コンパイル実行 まず、コンパイルするソースを次の場所にコピーします。 C:\LSIC86\ 次に、AUTO.BATの最後の一行を編集します。 LCC source.c ← ここをコンパイルするソースのファイル名に変更する。 次に実際にコンパイルを実行します。 AUTO.BATをダブルクリックで実行するか、 DOSプロンプトを起動して、"cd \lsic86" と入力しカレントディレクトリをLSIC86ディレクトリへ移した後、 "AUTO"と入力しAUTO.BATを実行することで、コンパイルが開始されます。 4.ヘッダの指定 STAT.H、TIMEB.H、TYPES.Hの3つのヘッダファイルは、SYSというディレクトリの下にあります。 ですので、場所の指定が違っていて読み込みに失敗している場合は、ソースを次のように変更します。 #include を #include に変更します。 5.プログラミングの勉強 プログラミングは基礎知識が大切だと思います。 なので、本を買って勉強しましょう。 お勧めの本は、 「プログラミング言語C」という本です。 B.W.カーニハン/D.M.リッチー著 石田晴久訳 共立出版 有名な、"hello, world" で始まる本です。 カーニハンさんとリッチーさんはC言語の作者で、 この本は世界中のプログラマにC言語のバイブルとして愛読されているそうです。 [EOF]